春の雪
こんな映画を観た。
熊本出身行定勲監督の最新作。
三島由紀夫の遺作「豊饒の海」４部作の第１巻「春の海」の映画化。
三島という昭和の巨人に対して、行定チームがどんなアプローチをしたのか興味ありました。
三島原作云々というよりも、今の観客に対して「純愛」をどのように提示するかというテーマが色濃く出た作品となっています。
今回の作品の立役者は、撮影のリー・ピンビンでしょう。
「珈琲時光」での日本での撮影経験はあるとは言え、CGやセットを駆使した複雑な撮影で、あの時代一定のルックを完遂した仕事ぶりは見事。
一部には、主人公たちの愛情にシンクロできないという声もあるようですが、本気で恋愛したことない人たちじゃないかなぁ・・・・・。
「かなわない恋」ではなく、手近に手に入る愛情を「恋」と思い込んでいる現代の恋人たちには、強烈な一撃を食らわせる一本だと思います。
