フライ,ダディ,フライ

eigadojo2005-07-10

こんな映画を観た。


「GO」の原作者・金城一紀が原作のみならず脚本も執筆、「油断大敵」の成島出が監督。
毎年この時期に「青春映画」を編成している東映
去年は、傑作「69sixtynine」だっただけに期待は高まる!


冒頭の10分(白黒)の部分はかなりいい!
というか、この部分だけでも、この監督にかなりな才能があることがわかる。
狂犬・須藤元気と不気味な教頭・塩見三省、強大な権力の前に耐える堤真一
これでこれからの物語が面白くならないはずがない!という予感。
ところが、肝心の主役・岡田准一が登場してから、映画のスピードが停滞してしまう。
おそらく脚本の金城が、一番思い入れて描きこんだであろう朴舜臣のキャラが、映画のスピード感を著しく損なっていくのです。ものすごく残念!
誤解ないように言っておきますと、基本的に岡田准一という俳優は大好きです。ぶっさん(木更津キャッツアイ)も林屋亭小竜(タイガー&ドラゴン)も好きなキャラクターなのですが・・・・・・。
映画の冒頭のデキが良すぎたシワ寄せが、岡田くんに来てしまったような気もします。
1番〜3番までがホームランを打った後に登場した4番バッターが、シングル・ヒットしか打たなかったら観客はしらけます。


それと、ストーリー的にどうしても理解できないのが、「軟弱な父親が娘の仇を討つために高校生とケンカする」という行為を、全面的に支持する母親と娘の存在。普通、家族はそんなにモノワカリよくないと思うのですが・・・・・・・。
ここは、「お父さん止めて!」と堤真一にカセをかけておいて、最後に「やっぱりお父さんがんばって!」と言わせる「ロッキー2」におけるエイドリアン的存在にしてほしかった気が・・・・・・・・・。


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