銀色の髪のアギト

eigadojo2006-01-11

こんな映画を観た。


森が人を襲うようになった300年後の地球。
眠りから目覚めた少女、彼女を守る少年、秘密兵器、兵器を狙う軍事国家・・・・・。


とここまで書けばわかる人はわかりますね。
これは「未来少年コナン」「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などの宮崎駿作品へのオマージュに満ちた作品。(というかここまで同じだと露骨なパクリだよね・・・・・)
パクリはまだいいとしても、まずいのは、「銀色の髪」という強化人間に主人公アギトがなるくだり。
ここもモロ「AKIRA」(by大友克洋)からのいただきなのですが、「主人公が人間であることを捨てる」というドラマチックな葛藤をキチンと描いていないので、後半の超人的な活躍が実に単純なものになってしまってます。
アニメーションの技術としては、高度なものを見せてくれるのですが、物語がすべて借り物で「芯」がない感じ・・・・・・。
ここまで借り物ならいっそのこと「未来少年コナン」の完全リメイクとして製作すれば、よかった気もしますが・・・・・・・・・・。(宮崎版もアレキサンダー・ケイの小説『残された人々』からインスパイヤーされたもの。いわば借り物です)
コナンの馬鹿力が「強化人間」という影の部分によって支えられたいたら・・・・・という展開の方が泣けます!


製作の「GONZO」は、今年、宮部みゆきの「BRAVE STORY」も手がけることになっておりますが、この調子だと少し心配です。


http://www.gin-iro.jp/