戦国自衛隊1549

eigadojo2005-06-11

こんな映画を観た。


「リメイク企画」がすべて悪い訳ではない。
平成ガメラ」のようにオリジナルを凌駕する場合だってある。
今回の場合は・・・・・・・・・。


前作「戦国自衛隊」は1979年の作品。今回は、26年ぶりのリメイクということになる。
前作は、半村良の原作小説を鎌田敏夫が脚本化、斉藤光正が監督するというテレビドラマ「俺たちの旅」コンビによる青春映画「戦国自衛隊」だった。
当時、中高校生だった映画好きは、この映画にジャストミートされたものが多い。このサイト常連の「タキシード仮面」(またの名をKIROMERU)などは、友人が家に遊びに来ると、必ずこのオリジナル版のDVDを見せるそうだ。熱い!
今回の作品には、このような熱さが欠けている!熱さのない「戦国自衛隊」ってどうよ!(唯一、北村・ガイガーン起動・一輝のみが熱いサムライです。彼が出ているとこだけ別の映画になってて面白い!)


今回の映画で、何がいけないかって、「自衛隊VS騎馬武者」の闘いのシーンが少なすぎることだ。先にタイムスリップした的場(鹿賀丈史)率いる「天導衆」とそれを殲滅に行く「ロメオ隊」(江口洋介鈴木京香)の闘いばっかり。つまりは「自衛隊VS元自衛隊」のシーンばかりなのだ。これはいけない!
そもそもこの映画は「お客が何を観たいのか?」を取り違えていると思う。娯楽映画にとっては致命的な失敗です。


「戦国の世からこの国をつくりかえるのだ!」と宣う的場も、バックグラウンドが描かれていないので、どうも共感できない。(かといって江口演じる鹿島にも共感できないので始末が悪い!)
あれだけ多くの登場人物を登場させて各々のエピソードを描き分けたオリジナル版がいかにいい仕事だったのか、いまさらながら感心させられました。 (DTS版のコレクターズ・エディションも出てます。)


余談、昔、難解な戦略プログラムを解いた男として鹿島が登場しますが、ここで、「スタートレック」のカーク船長が「コバヤシマルテスト」をパスしたテクニックが登場。トレッキーならニヤリのシーンです。


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