高倉健meetsチャン・イーモウ

君よ憤怒の河を渉れ [DVD]

 次回作が注目されていた俳優高倉健(73)が、「初恋のきた道」「HERO」などで知られる巨匠チャン・イーモウ監督(54)の中国映画「単騎千里を走る」(原題『千里走単騎』、日本公開未定)に主演することが22日、分かった。映画出演は、01年「ホタル」以来3年ぶり204本目。既に19日に中国雲南省麗江市でクランクインしており、約3カ月間、中国ロケを行い、来年2月には日本でも撮影が行われる予定。

 高倉とイーモウ監督は、約5年前から交流を深め、いつか2人で映画をつくりたいと語り合っていた。イーモウ監督が新作の主演に高倉を熱望し、出演が決まった。同作はイーモウ監督原案で、舞台は現代の中国。高倉演じる日本人男性が、息子とその嫁との関係に悩む中、中国で出会った人々との交流の中で家族を見つめ直すヒューマンドラマだ。息子役は明らかになっていない。

 高倉は「鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」に続いて、家族、夫婦愛を描いた作品に主演することになった。関係者は「『泣ける』作品になることは間違いない」と話している。中国では来秋以降に公開予定で、撮影の様子を取材した中国紙「人民日報」は、撮影スタッフの話として「高倉さんは尊敬に値する俳優で、世界的映画スターの名に恥じない」などと、映画の完成に期待を寄せている。
(日刊スポーツ)

何度か噂がのぼったプロジェクトですが、その都度双方が否定してきました。本当は、秘密裏に撮影をスタートさせていたようです。
「HERO」「LOVERS」と大ヒット作品を連発したチャン・イーモウ監督が、昔から憧れの俳優だった高倉健を起用していよいよ映画を撮るのです。
正直、ここ20年間の健さんは、作品にめぐまれていたとは言えません。「映画スター」として日本映画を支えねばならない俳優「高倉健」は、どうしても大作に出演しなければならなかったのです。それは大味な作品ばかりでした。
年齢的にもこれが最後の大仕事になりそうな「単騎千里を走る」。注目したいです。


画像は、中国で大ヒットして健さんファンを増やしたといわれる1976年の作品「君よ憤怒の河を渉れ」。