ベッカムに恋して

ベッカムに恋して [DVD]
こんな映画を観た。
以下の文章は雑誌「モコス」に発表したものです。

あなたは映画業界で語り草となっている「アメリ伝説」を御存知ですか?昨年の大ヒット映画「アメリ」。その配給を手がけたアルバトロス・フィルムという会社は、それまでホラー映画やエッチな映画を得意としていた会社、「アメリ」の権利を購入する時も、シナリオだけ読んで「これはホラー映画だ!」と勘違いし権利を購入。結果、瓢箪から駒の15億円を超える大ヒットになったという嘘のようなホントの話。
そのアルバトロスが今年のイチオシとしてGWに公開するのが今回の映画「ベッカムに恋して」です。「アメリ」で全国の映画少女の心をときめかせ、あちこちに「プチ・アメリちゃん」を生み出したアルバトロス。今回は「ベッカム映画」でまたまたブームを巻き起こしそうな予感!

ジェスはサッカーとベッカムを愛するインド系のイギリス少女。類まれなるサッカーの才能に恵まれているのですが、「伝統」を大事にする両親はサッカーには大反対。やがてジェスは家族に秘密で地元の女子サッカーチームに入団するのですが・・・・・・・。

この作品の監督グリンダ・チャーダも、ヒロインと同じインド系イギリス人の女性監督です。彼女がこの作品のシナリオを書いていた時には、1998年のフランス・ワールドカップイングランドが惨めに敗退し、イギリス中で「ベッカム・バッシング」が起きていた時だったそうです。それでも、主人公が憧れる選手はベッカムでなければならなかった!なぜなら、それまでのマッチョタイプのサッカー選手のイメージを、根本から変えたのは、ベッカムだったから!まさに映画の中で「伝統」と闘っているヒロインとベッカムは同じだったのです。だからこそタイトルは「カーンに恋して」でも「ロナウドに恋して」でもなく「ベッカムに恋して」でなければならなかったのです。ホントの原題は“BEND IT LIKE BECKHAM”〜ベッカムのように曲げよ!〜まさに美しくゴール前に上げられたベッカムのクロスのようなタイトルです。
去年は「少林サッカー」のダメ超人たちに涙した師範代ですが、今年はこの女性サッカー映画に泣き笑いです。ホントにやりたいことのために闘っているすべての人(特に女性)には是非とも観てもらいたい1本です。サントラ盤もオススメです。
「ものすごく気に入った!」とこの映画にコメントしたベッカム夫妻も特別出演してますのでお楽しみに!

映画「べッカムに恋して」の公式ウェブサイト
http://www.albatros-film.com/