原田実の日本霊能史講座・と学会リポート

原田実の日本霊能史講座―と学会レポート
こんな本を読んだ。


トンデモな事象や本にツッコミを入れまくる日本のスケプティカル集団「と学会」の本。
「霊」とか「前世」とか「オーラ」とかを語る人たち。最近のテレビ業界に蔓延している胡散臭い「霊能者」たち。その原点を探っていく本です。
訳知り顔で「霊」や「超常現象」を語る自称「霊能者」の皆さんの言葉が、いかに先人の剽窃と模倣によってなり立っているかよくわかる本になっています。


日本の新興宗教、新新宗教の成り立ちもわかりやすく分析されていたのが、師範代的にはポイント高かったです。このあたりの宗教分析は、クレームが怖くてなかなかはっきり書けないものなんですが、この本の著者・原田実氏は、わかりやすい表現でまとめていて読みやすいです。
家族や親戚が宗教にハマッて困っている人などは、理論武装する意味でもいい本かもしれません。
(「サイキックマフィア」という欧米の霊能者告発本とあわせて読むとよいかも・・・・)


卑弥呼の昔から日本という国が、超能力や霊能力といった怪しい存在に頼って政治を行ってきたという歴史もわかる「裏日本史」でもある本です。
こういう胡散臭い歴史の裏面も描く歴史ドラマがあっても面白そうです。