エラゴン 遺志を継ぐ者

eigadojo2006-12-16

こんな映画を観た。

ニューラインの「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、ワーナーの「ハリーポッター」シリーズ、ディズニーの「ナルニア国物語」シリーズのヒットを横目で見ていた20世紀FOXが満を持して放つファンタジー大作。
原作は、この小説を書いた時15歳だったという早熟な天才クリストファー・パオリーニの世界的ベストセラー。
邪悪な力に支配された世界、未来の命運を握る無垢な田舎の少年が数々の困難に立ち向かい成長していく姿を描く・・・・・・という物語ですが、どっか聴いたことあるような・・・・・・。
そう、この映画の基本設定は、もろに「スターウォーズ 新たなる希望」(最初に作られたヤツね!)なのです。
主役の男が田舎モンの青年って感じのカリスマ性皆無な兄ちゃんってとこが、21位世紀のマーク・ハミル(ご存知ルーク・スカイウォーカー)を思わせます。
その分、脇役に濃い役者を配置。
残虐王にジョン・マルコビッチ。その家臣の魔法使いにロバート・カーライル。そしてかつてのドラゴン・ライダー(オビワン・ケノービね)にジェレミー・アイアンズとゲップがでそうな満腹感の脇役陣です。


もともと「スターウォーズ」ってのは、ジョージ・ルーカスが昔の連続活劇「フラッシュ・ゴードン」をリメイクしようとしたけど、リメイク権が取れなかったので、しょうがなく世界各地の神話的物語をツギハギして作ったオリジナル・ストーリー。
物語の基本ラインは、黒澤明の「隠し砦の三悪人」です。
つまりは、この「エラゴン」は、「スターウォーズ」の子供、「隠し砦」の孫ということになります。
この相似形は、近作「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」でも採用されてました。
スターウォーズ」がすでに神話の仲間入りをしたということなのか?それとも脚本の手抜きか?


監督のシュテフェン・ファンマイアーは、ジョージ・ルーカスのVFX工房「インダストリアル・ライト&マジック」に長年在籍したSFXマンなので、随所に見せ方の巧いビジュアル・エフェクツが満載されてます。
とにかく軽く見れる1本ですが、前述の他社のシリーズに比べると、圧倒的なオリジナリティがないだけに、今後のシリーズ展開としては、厳しいものがあるかもしれません。




物語冒頭で別れた義理の兄貴が、今後のシリーズで悪役で登場することは必至でしょう。
暗黒の騎士が仮面をとって一言・・・・・・・・。
「I AM YOUR BOROTHER!」
「NOOOOOOOOOOOOO!」
てなシーンが2作目のラストかな・・・・・・。



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