ロバート・アルトマン監督、逝く

eigadojo2006-11-21

ロサンゼルス──皮肉のきいた群像劇で知られる米映画監督ロバート・アルトマン氏が20日夜、入院先の米ロサンゼルスの病院で死去した。81歳だった。ニューヨーク市内にある同氏のプロダクション関係者がAP通信に語った。
死因は今のところ明らかにされていない。
ミズーリ州カンザスシティーの保険セールスマンの息子として生まれる。第二次世界大戦中は爆撃機パイロットとして従軍し、ミズーリ大学で工学を学んだ。
コマーシャルやテレビシリーズなどの監督を経て、朝鮮戦争を時代背景とする反戦コメディー「M★A★S★H 」(1970)を手がけ、カンヌ映画祭パルムドール(最高賞)をさらった。
その後停滞期を迎えたものの、ハリウッドの内幕を風刺した「ザ・プレイヤー」(92)で本格的に復活し、カンヌ映画祭の監督賞を受賞。英国上流社会の殺人ミステリーを通じて階級社会を皮肉った「ゴスフォード・パーク」(2001)は、米ゴールデン・グローブ賞監督賞などを制した。
米アカデミー監督賞には合計5回ノミネートされ、今年功労賞を受賞した。遺作は今年5月に北米で公開された「ア・プレーリー・ホーム・コンパニオン」(原題)。
(CNN)

ある意味死ぬまで自分の意思を貫いた「反骨の人」だったと思います。
多くの映画監督がハリウッドという巨大な妖怪に取り込まれていく中で、最後まで「反ハリウッド」を貫いた男気に拍手!
今年のアカデミー賞が彼に賞を与えたのは「敵ながらアッパレ!」ということだったのです。
アルトマン作品を未見の方は、まず「ザ・プレイヤー」あたりからご覧になることをオススメします。オールスターキャストで描く映画界の内幕もの。ハリウッド映画界に対する皮肉がたっぷり詰まったブラックコメディです。
その気骨を受け継ぐのはいったい誰だ!


「ザ・プレイヤー」のオープニング。伝説の超長廻しシーン↓