ナチョ・リブレ覆面の神様

eigadojo2006-11-04

こんな映画を観た。

バス男」のジャレッド・ヘス監督の最新作は、ジャン・レノ主演の「グランマスクの男」のリメイク。
主演は「スクール・オブ・ロック」「キングコング」のジャック・ブラック


ダメ男がなにかを成し遂げるという点では、「バス男」とまったく同じ物語構造。
相変わらず選曲がうまいジャレッド・ヘス!音楽で物語を語るすべを知っています。この監督には、是非ミュージカルを撮らせるべきです!


とにかく「変な顔」の役者が続々登場して、嬉しくなってきます。
会話シーンのカット割が小津安二郎風の「正面切り返し」を多用していたのも表情の機微を伝えるのに効果的でした。


ヒロイン役のアナ・デ・ラ・レゲラ は、「ポスト・ペネロペ・クルス」として今後注目の女優さんです。
現代に「ロッキー」的な負け犬が栄光を勝ち得るという王道の物語をさらっとやってのけるこの監督は只者じゃないです。
「ロッキー」をそのままリメイクしても、こうは泣けない!
笑いとせつなさと負け犬ぶりに「いま」が描かれているからこそすばらしいと言えます。
これを単なるコメディとしか見ない人は悲しいです。
本当のヒーローってこういう日常性を持っている人のこと。
「ナチョ・リブレ」と「ホテル・ルワンダ」は、切り口こそ違えど、日常のヒーローを描いているという点では同じです。
必見な1本!

http://www.nacho-movie.jp/