カンヌ映画祭審査委員長にウォン・カーウァイ

eigadojo2006-01-05

今年5月に開催される第59回カンヌ映画祭の審査委員長に、「花様年華」「2046」などで知られる香港のウォン・カーウァイ監督が就任することが決まった。主催元が4日発表した。中国人が同映画祭で委員長を務めるのは初めて。
同監督は97年に同映画祭の最優秀監督賞を受賞したことがある。
カーウァイ監督は「都市にはそれぞれ固有の言語がある。カンヌの言語は夢だ。ただ、夢を審査することは難しい。ましてや他の夢と比較することはもっと難しい」とのコメントを寄せ、審査という仕事の難しさを述べている。
過去にはクエンティン・タランティーノマーティン・スコセッシデビッド・クローネンバーグなどの映画監督が審査委員長を務めた。
昨年は審査委員長を務めたボスニア・ヘルツェゴビナエミール・クストリッツァ監督が、同映画祭の映画のクオリティは期待外れなものだったと発言し、このきらびやかな映画の祭典に影を落とした。
カーウァイ監督は「現代の映画界における優れた才能によって創造された夢を、他の審査員たちと共に分かち合えることを楽しみにしている」とコメントしている。
第59回カンヌ映画祭は5月17―28日まで開催の予定。
(ロイター)

ベネチアもカンヌもベルリンもそうですが、国際映画祭とは「芸術」を競う場ではありません。そこは「政治」の場なのです。
自分の映画祭が見いだした才能にこれからの才能を発見させることで、今後の注目される監督を囲いこむ戦略なのです。
北野武ベネチアが見いだした」
宮崎駿はベルリンが見いだした」
タランティーノはカンヌが見いだした」
この狡猾で戦略的な映画界の動きと隔絶した「東京国際映画祭」は、いまだに世界の映画人からなめられているって話です。
アジア圏の映画祭では、やはり釜山国際映画祭がここ数年は注目を集めているようです。
中国本土もここ10年のうちにには、世界的な映画祭を開催することになるでしょう。
日本はどんどん置いてけぼりです。