奇談

eigadojo2005-11-22

こんな映画を観た。

この映画製作決定のニュースを聞いたときから楽しみにしていた1作。
なにしろ師範代ファイバリットの漫画家・諸星大二郎の「妖怪ハンター」の映画化である。
しかも、傑作エピソードとして名高い「生命の木」の映画化なのだ!
これを期待するなと言う方がどうかしている。

諸星大二郎との出逢いは、師範代が小学生のとき。
諸星氏が手塚賞を受賞した「生物都市」から始まる。
次いで、中学生の時に読んだ「暗黒神話」に人生観を揺さぶられるほどの衝撃を受けた。
以来、発表されている作品のほとんどを読んでいる。
それぐらいの諸星マニアの師範代である。
「中途半端なものを作ったら許さんぞ!」ぐらいの意気込みで劇場に出かけた。

物語は、東北のある村の「はなれ」という地区に隠された秘密を解き明かす・・・・・という筋立てだ。
前半部で張られた伏線がクライマックスでひとつに修練してゆく壮大な物語。


うん、うん、よーし!
予算の少なさや主演女優の弱さなどマイナスなポイントはあるが、全編に漂う諸星リスペクトな雰囲気は、及第点をあげてもいいんじゃないでしょうか?
教会のセットなどは、原作そのままの外観でした。
とくに昔の「はなれ」を記録したフィルムのまがまがしさは、特筆もの!
呪怨」や「リング」を手がけたプロデューサー一瀬隆重のテイストだろうか?このパートが一番恐ろしくできています。

役者は、少し物足りない感じもありましたが、とにかく神戸浩演じる「重太」がすばらしい!
原作にもある「おらも連れて行ってくだせー」のシーンで師範代号泣でございました。

ただ、韓国映画の才能ある監督(例えば、パク・チャヌク監督あたり)に撮らせていれば、この数倍は危険な映画ができていたような気もします。

http://www.kidan.jp/