オールド・ボーイ

eigadojo2004-11-09

こんな映画を観た。


今年のカンヌ映画祭パルムドール華氏911」に次ぐ賞・グランプリ(他の映画祭ではグランプリが1番なのだが、カンヌではその上のパルムドールがあるのでややこしい・・・・・)を受賞した韓国映画
JSA」で注目されたパク・チャヌク監督が、「シュリ」北の工作員役を好演していたチェ・ミンシク(『ハンバーガーを食って育ってきたヤツに何がわかる!』は名セリフでした。)を主演に迎えて撮影。
15年間理由もわからず監禁された男の血みどろの復讐劇です。
原作は日本のマンガ。原作権は200万ぐらいだったそうで、「日本の映画人は何してたんだ!」と問われても仕方ないねー。
もちろん、原作をそのまま映画化した訳ではなく、映画オリジナルの脚色を加えてあるので、原作以上に壮絶なドラマになっています。


師範代的な見どころは2つ!
中盤、主人公オ・デス(チェ・ミンシク)が金槌1本で大勢の敵をなぎ倒すシーン。背中にナイフが刺さったままで闘うシーンを横移動のカメラで1カットで押さえております。役者の動きの素晴らしさとスタッフの高い力量がなければ成立しない気合いの入ったシーンです。
そして、最も驚いたのは、冒頭のシーン。
監禁される前に、フツーの酔っぱらいとして登場するオ・デスの姿。映画が始まって数分間、それがチェ・ミンシクであることに気が付きませんでした。異様なまでにオーラのないおっさん。
「これが同じ役者なのか!」と衝撃を受けました。
特異なキャラを演じることは、役者にとってある意味当たり前。こういうフツーの役もきちんとできるチェ・ミンシクの役者として懐の深さを体感できる名シーンでした。衝撃的なシーンが多い「オールドボール」ですが、師範代はこのフツーのおっさんシーンに最も衝撃を受けました。



以下、ネタバレあり注意!




追記:かなり期待が大きすぎたせいか、クライマックスの「謎解き」には少々がっかりしました。これは映画オリジナルの脚色のようですが、途中のネタフリがあざとかったので、師範代は予想がついてしまいました。(80年代のアメリカ映画『エ○○○・○○ト』です。)
その部分を差し引いても、かなりの力作であるとこは間違いなし。観るべし!
観ると金槌を振り回したくなる傑作です。
敬意を表してトップページを画像を韓国版「オールドボーイ」ポスターに差し替えました。寝ぐせっぽい髪型がいいねぇ!。