言葉の映画「69 sixty nine 」

at 2004 07/11 06:49

初日の劇場に行ってきました。
2度目の鑑賞でもかなり笑ってしまった!1回目と同じポイントで同じように笑えたって結構すごいことだと思う。

(以下ネタバレ含みます!)

2度目に観て感じたのは、この作品は「言葉」の映画だということ。
方言の取り扱いのリアルさもさることながら、登場人物たちの気持ちを語る言葉が実に丁寧に選択されていることに気が付きました。(原作にあるセリフも微妙に変えてあります。)

村上龍の原作は、ケン(映画では妻夫木聡)の一人称で語られ、やたら「・・・・・・・というのは嘘で・・・・」というひっくり返しがでてきます。
あの秀逸なラストシーンで「映画」そのものを「・・・・・というのは嘘で・・・・」とひっくり返して見せたところは、原作そのものへの批評にもなっていて、かなり感心。

あのエンディングは、小説にもクドカンの脚本にもなかったもので、李監督オリジナルのものらしいです。
その後に続く音楽がケミストリーってのが個人的には、ちょっと醒める瞬間ではあったのだけれど・・・・・・・。