ドラゴンヘッド

at 2003 08/30 05:09
ドラゴンヘッド [DVD]
こんな映画を観た。

飯田譲治という監督は、(とぎれなく仕事があるところを見ると)お金を集める才能はあるようです。莫大な製作費がかかる「映画」というビジネスにおいて、それは重要な「商才」ですが、映画監督にとって最も重要なのは、「商才」ではなく「演出力」だと思う師範代です。

どんなすごい映像も、ただ垂れ流しされ続ければ飽きます。こういうビジュアル重視の映画においては、観客を飽きさせないテンポが要。この映画には決定的にそれが欠けております。
ウズベキスタンに作ったという広大な「終末世界セット」も、最初の30分はインパクトがあるのですが、正直、映画後半では飽きました。

観るべきものがあるとすれば、この作品が「マタンゴ」「日本沈没」「ノストラダムスの大予言」などの「東宝終末SF」の遺伝子を確実に受け継いだ作品だということ。ただ、描くべきものは、終末世界そのものではなく、我々の中の「終末を求めてしまう心」だったような気がするけど、ノブオのメイクだけにそれを集約させるのには無理がありますよ、飯田監督!