踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ！

at 2003 07/18 01:38

こんな映画を観た。

皆さんより一足はやく試写を観ました。
１作目から５年という時間経過を、ドラマの中にうまく組み込み、青島刑事をはじめおなじみのキャラクターの５年後にまた銀幕で会えるというのは、まずはファン向けの続編作品としては及第点をあげてもいいでしょう。

だが・・・・・・・・。

だが・・・・・・・・。

だが・・・・・・・・。

映画を楽しみに観たいあなたは、ここから先は映画観賞後にお読み下さい。（ネタバレ含みます）

これは、師範代の勝手な予想なのだが、この作品には、いろんな政治的な思惑がからんでいるように思われます。

（フジテレビの事情）
日本テレビが汐留に引っ越してくることを見越して、フジテレビとしては「お台場」の観光スポットとしてのバリュー下落を防ぎたい。「お台場」を舞台にした映画を作れ！そうだ「踊る大捜査線」があるじゃないか！

（東宝の事情）
今年の夏は宮崎アニメがないぞ！シネコンでの勢力を拡大するためににも東宝作品の夏の目玉がほしいぞ！アニメは仕込みに時間ががかるから、実写でなんかないか？そうだ「踊る大捜査線」があるじゃないか！

（織田裕二の事情）
東映の「Ｔ・Ｒ・Ｙ」がコケたのは痛かった。俺って「平成の高倉健」として大作映画中心に行くつもりだったのに・・・・・。今度は東宝で仕切直しだ！ドラマの「ロケット・ボーイズ」でフジには迷惑かけたから、続編は嫌いだけど言うこときかないとな・・・・・。

（監督・本広克行の事情）
ホントは「踊る」しかない監督と思われたくないんで、違う素材をやりたいんだけど、「踊る」以降のドラマも映画もコケたからなぁ・・・・・。なんとかここで起死回生しとかないと・・・・・。もう共同テレビにはもどれないからなぁ・・・・・。しかたない「踊る」やるか！

（脚本家・君塚良一の事情）
もう「踊る」やりたくないんだよ。モチベーションが上がらないよ。俺は「組織論」や「犯罪心理」「少年犯罪」をテーマにした作品がやりたいんだよ。押井守は俺を使ってくれないかなぁ・・・・・。

登場人物によって語られるストーリーより、映画製作過程そのものが、現代社会の縮図となっているような映画です。
語られなかった５年間のサイドストーリーは、「潜水艦事件」など部分的に登場しますので、ファンサイトなどはこれをネタに盛り上がりそうです。
ただ、ドラマそのものに中心がなく、細部のみで成立しているような作品。本広＆君塚のコンビは、意識的にやっているのかもしれません。でも、映画は「踊る」のファンだけが観にくる訳じゃないからなぁ・・・・・。でもファンがリピーターになればそれだけで大ヒットか・・・・・。

１作目でオマージュを捧げられていたのは黒澤明の「天国と地獄」、今回は日本映画で犯罪を扱った国民的作品「○の○」が重要なモチーフとなります。（東宝じゃなく松竹作品じゃん！）