黄泉がえり
なんとか公開前にレビューが間に合いました!
「エイガドージョー・ドットコム」大推薦の作家・梶尾真治さんの原作小説を、「どこまでもいこう」「害虫」で師範代のハートをジャスト・ミートした塩田明彦監督が映像化。
塩田監督の作劇の特徴は、「無駄を省いた映像で観客の想像力に訴える」というハードボイルドなもの。なんでも絵にしてしまう「ハリウッド映画」とは反対の方向性と言えます。
今回の作品でも、「死者がよみがえってくる」という超自然現象そのものより、それによってもたらされる家族のリアクションのドラマを実に丁寧に描いています。ベタ付いた「泣きの映画」は嫌いな師範代も、この作劇法にはグッときました。
テレビの連続ドラマだったら1クールかけて描くであろう内容を2時間に凝縮してあるので、ひとつひとつの家族のドラマが実に濃い!
その中でも、北林谷栄の親子の話と田中邦衛演じる医師夫婦の話が印象に残りました。このエピソードだけでも2時間ドラマが十分につくれます。
北林谷栄ばあちゃんが「こんこば連れていかんでくだはりまっせぇ・・・・・!」と懇願するシーンでは、もう師範代、号泣!
その他にも「哀川翔兄貴の男気あふれた黄泉がえり」や「竹内結子&草なぎ剛の切ないクライマックス」など見どころが満載の映画に仕上がっております。
本日から3週間のみの公開!見逃すな!
以下、ネタバレあり注意!
この映画の「阿蘇」には海があるのだ!ホントは「草千里」あたりにしたかったんじゃないのかあのシーンは?どうなんです塩田監督?
それとRUI(柴咲コウ)の歌は、ちょっと長すぎだと思います。[大人のしがらみ]で切れなかったのでしょうか・・・・・・。