ヘヴン
「トリコロール」三部作などの巨匠クシシュトフ・キエシロフスキーの遺稿脚本を「ラン・ローラ・ラン」のトム・ティクヴァ監督が映画化。
基本的にはサスペンスなストーリーなのだが、演出はまったく違ったアプローチで見せてくれます。まるで「火曜サスペンス」を重厚な歌舞伎の演技で通したような不思議なミスマッチ感覚。嫌いじゃありませんこういう新しさ!
主演は、このところ向かうところ敵なしの演技ぶり女優魂炸裂のケイト・ブランシェット。ケイトの存在感がバラバラになりそうな二つの方向性(サスペンスと人間ドラマ)をひとつに束ねています。
ケイト・ブランシェットというと「エリザベス」の怖い表情がトラウマになっている師範代でしたが、最近の「シッピング・ニュース」や「ロード・オブ・ザ・リング」などでかなり好きな女優さんになりました。あの声がステキです。