猟奇的な彼女

猟奇的な彼女 [DVD]
こんな映画を観た。
以下の文章は、雑誌「モコス」に発表したものです。

今回御紹介する映画のタイトルは「猟奇的な彼女」です。
「猟奇」ですよ!「猟奇」!タイトルだけ聞くと「快楽殺人に魅せられたヒロインは、夜な夜な鋭利なナイフを持って街へと繰り出す・・・・・。秘密を知った主人公にせまる氷の刃。あぶなぁぁいいいいい!」というようなストーリーかなと妄想して、試写会に出かけたのですが、これが正反対のドタバタ・コメディ!かなり笑えます!!

大学生のキョヌは、地下鉄でベロベロに酔っ払った超美人「彼女」と出会います。可愛いルックスなのですが、極端な性格の「彼女」は、「ぶっ殺されたい?」が口癖。「彼女」が次々に起こす事件にキョヌは巻き込まれてゆくことになるのですが・・・・・。

インターネット先進国である韓国でネット小説として人気を集めていたこの「猟奇的な彼女」。後に単行本として出版されベストセラーとなり、韓国若者の間に「猟奇=ヨプキ」ブームを起こしました。本来のおどろおどろしい意味とはちょっと異なり「他とはちょっと変わってイケている」というような意味で「猟奇」という言葉が使われるようになったのです。
待望の映画は、2001年夏韓国で公開され、大ヒット。恐ろしく凶暴で正義感に溢れるキュートな「彼女」を観るために、観客は映画館に押し寄せ、韓国ラブストーリー映画の歴代ナンバーワンを樹立する大ヒットとなりました。なんとスピルバーグのドリームワークスがリメイク権を獲得するという大きなオマケまでついたのです。(ひょっとしたら「ザ・リング」みたいに全米大ヒットとなるかも?主演はジュリア・ロバーツか?レニー・ゼルウィガーか?)
最近の韓国映画というと、日本でも大ヒットした「シュリ」や「JSA」など硬派な映画のイメージがありますが、この作品は2時間たっぷり笑わせてくれて、ラストにはホロッとさせてくれます。
とにかく「彼女」を演じるチョン・ジヒョンがかわいい!!!この作品で韓国のアカデミー賞といわれる「大鐘賞」の主演女優賞を受賞しています。まさに「猟奇」パワー炸裂!映画の中では、「彼女」と付き合うための心得4か条が示されます。
その1 女らしいことを要求してはいけない。
その2 酒は3杯以上飲ませないこと、人を殴りまくるから
その3 時々、留置場に行く覚悟を
その4 殺すって脅された時は、本当に死ぬつもりで
ひょっとしてあなた(もしくはあなたの彼女)思い当たるフシあります?ひょっとして「猟奇的な彼女」なのかも・・・・・・。
この作品は、新春に東京で公開、その後全国公開の予定です。


映画「猟奇的な彼女」の公式ウェブサイト
http://www.ryoukiteki.com/