海辺のカフカ

海辺のカフカ〈上〉
at 2002 09/17 00:10

こんな本を読んだ。

上下巻約800ページの本ですが、するっと読ませてしまうところは、さすが村上春樹です。
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思わせる2つのスト−リーが平行して進行する構成は、スリリングで読ませます。

「ねじ巻き鳥クロニクル」でおそらく初めて村上春樹小説に登場した「暴力描写」。(ノモンハンでの戦闘時の拷問など)
地下鉄サリン事件を扱ったインタビュー・ノンフィクションの「アンダーグラウンド」での「無意味な暴力」への考察を経て、今回の「海辺のカフカ」では、ミーハーファンがひいてしまうような「暴力描写」が数回登場します。
何度も名前だけが登場する「知事」さんと「暴力」との関係を考えてしまいました。それは、「政治」や「戦争」というものにつながるものなのでしょうけど・・・・あの人も作家だしなぁ・・・・・・・。

海辺のカフカ」というタイトルは、ちょっと気取りすぎかな・・・・・。この人はタイトルの付け方に天才的な感覚を持っている思っていたんだけど・・・・・。
師範代的には「ナカタさん」のキャラがお気に入りでした。

オフィシャルサイトでは、あなたのメールを村上氏が待っています。
http://www.kafkaontheshore.com/