ザ・ミッション 非情の掟

こんな映画を観た。
「ヒーロー・ネバー・ダイ」で男の世界を描き評価が高かったジョニー・トー監督の最新作。なのに「キネカ大森」と「新宿シネマカリテ」の2館のみでの公開。しかも「シネマカリテ」はレイトショーのみという超マイナーな扱い。
ボスを守るために集められた5人(元ヤクザや街のチンピラの混成軍)が、銃撃戦をくぐりぬける内に「男の友情」を築いていくという王道な展開の香港映画。ここでの「ミッション」とは、ギャング社会の「指令」「任務」の意味。
とにかく、この5人を演じる役者の面構えがすばらしい。特にリーダー格のグァイ(アンソニー・ウォン宍戸錠そっくり)とギャング社会で成り上がろうとあがくロイ(フランシス・ン萩原流行+隆大介似)のかっこよさは尋常じゃないです。それもそのはず、日本でこそ、こんなひっそりとした公開ですが、香港、台湾などアジア各国で10以上の映画祭で演技賞や作品賞を獲得しまくった堂々の大傑作なのです。
師範代が好きなのは、いきなり襲撃してきた敵に対して、無言のまま一斉に5人が応戦するエスカレーターのシーン。「皆まで言うな、わかってるってことよ・・・・」とばかりに、言葉にせずとも通い合う男の友情・・・・・・・。かっこいいいいいいい!!なんか昔の日活無国籍アクションを、スタンリー・キューブリック監督が撮ったような(どんな映画じゃ?)・・・・・・・。
スタイリッシュな映像と男臭い演技の絶妙のハーモニー。ブルーを基調としたクールな画面に熱い男たちの息づかいが聞こえる映画。
香港時代の硬派・ジョン・ウークエンティン・タランティーノ好きな映画小僧のキミ、観よ!そして酔え!