みんなのいえ

みんなのいえ [DVD]

at 2001 04/24 00:38 編集

こんな映画を観た。
ラヂオの時間」以来の三谷幸喜監督作品。
今回は、「家を建てる」ことをテーマに、新居を夢見る若夫婦(八木亜希子とココリコの田中直樹)、若手デザイナー(唐沢寿明)、大工の棟梁(田中邦衛)が様々なドラマを巻き起こします。
基本的には、前作「ラヂオの時間」の「番組」が「家」に置き換わった話です。ちょい役で大物がゲスト出演するパターンも「ラヂオの時間」と同じ。
邦衛のパワフルな演技が炸裂しまくります!!





ここからはネタばれも含むので、未見の方は読まない方がいいと思うよ・・・・・・・・。




三谷監督の才能は認めるし、細部までこだわった画面構成や長回しを上手くつないだ編集の手堅さなどは、邦画の最高レベルだと思います。
乱造されているレベルの低い邦画に比べたら、この作品が格段の面白さの作品ということは、間違いないということです。
しかし・・・・・・
三谷ファンとしては、役者のアンサンブルのまずさと脚本の構成の拙さがとても残念です。
酷な言い方ですが、若夫婦役の二人は、きちんと演技のできる役者さんにやってほしかった・・・・・。
もちろん、八木さん田中さんががんばっているのはわかりますし、いい味も出ています。が、しかし、如何せん、邦衛&唐沢の演技のレベルが高すぎます。このレベルの演技に対して受けの芝居がキチンとできないと映画が面白くならないのです。
ウェルメイドな作品こそ、高度な演技に支えられているということは、ハリウッド映画に詳しい三谷監督なら十分わかっているはずなのに・・・・・・とっても残念。
それと、脚本構成のまずさは、素人目にもあきらかです。棟梁とデザイナーの対立解消がドラマの最重要ポイントなのに、ここのもっていきかたが、安易すぎます。
以上を辛口な意見を書き連ねましたが、面白い映画であることは、間違いないので、これを読んで劇場に行かなくなるということがないように、くれぐれも頼みます。
みんなのいえ」スタッフの皆さん厳しいこと書いてゴメン。
クレしん」が凄すぎたんだよ。今後、邦画のレベルはあの映画が基準になってしまうね。