進化した猿たち

 アフリカのセネガル南東部に生息するチンパンジーが、木の枝でヤリを作り、狩猟に使っていることが、米英の研究チームによる観察で明らかになった。

 専門誌「カレント・バイオロジー」(電子版)に22日、発表された。

 ヤリによる狩猟が確認されたのは、チンパンジー35頭が生息するフォンゴリ地区。雌たちが、植物の枝を折り取り、細かい側枝や葉をちぎって、手ごろな長さにした上で、さらに片端をかんだりして鋭くし、ヤリのような形状のものを作った。そして、これを、樹木の空洞などに何度も突き刺したうえ、空洞の中を探る様子が観察された。

 こうした行動は一昨年3月から昨年8月までの間、22回観察され、そのうち1回については、夜行性の小型のサル「ガラゴ」を捕まえるのが確認されたという。22回のうち13回が、昨年夏に集中観察した19日間に確認されたことから、研究チームを率いるジル・プリーツ米アイオワ州立大助教授は「常習的な行動」とみている。
(読売新聞)

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