8ミリ販売中止撤回

虹の女神―Rainbow Song (幻冬舎文庫)

 富士フイルムは10日、8ミリムービー「シングル8」の専用フィルムの販売を3月に終了する計画を撤回し、当面継続すると発表した。来年9月で停止する予定だった現像サービスも、終了期限を延期する。

 シングル8は同社独自のフォーマット。8ミリムービーにはコダック社のスーパー8もあるが、両者は互換性がない。

 操作が手軽で幅広く親しまれてきたが、需要が低迷し、販売・現像の終了が昨年春に決定。8ミリ自主映画育ちの映画監督らが作る「フィルム文化を存続させる会」などが継続を求めていた。

 同社は「赤字部門なのは変わりないが、ユーザーからの強い要望もあり、検討を重ねた」としている。生産体制を維持するため、春以降の生産分から2割程度の値上げを予定する。
asahi.com

「8ミリ」って何?って方たちに一応説明。
約20年前、これで映画を作っていた人たちがいたのです。
3分のフィルムを現像して仕上げるのに、フィルム代込みで数千円かかるというかなり高価なメディアだったのです。
これで長い映画なんぞ撮った日には、お金がいくらあっても足りません。
この頃に自主製作畑で活動していた人々が今の日本映画界を支えていると言っても過言ではありません。
大林宣彦しかり、森田芳光しかし、岩井俊二しかり、樋口真嗣しかり、園子温しかりです
そのあたりの時代の雰囲気が知りたい方は、「虹の女神Rainbow Song」をご覧なさい。
コダクロームの発色が好きなあまり、スーパーのフィルムをシングルのカートリッジにつめて「ZC1000」(当時の8ミリカメラの名機!)で撮影するという女子(上野樹里!)が出てきます。このシーンで当時、自主映画やってた人間は全員泣きました!
(まぁかなり美化された青春群像劇ではあったがね・・・・・・。)


このへんのことを押さえた上で今週末熊本公開の「パプリカ」を観ると、さらに感動が深まります。
(個人的には感動を越えて、正直心が痛かったです。それほど心が震えました。)