1億円で映画スター

三越日本橋本店は、来年1月2日の初売りに、1億円(税別、限定1個)で劇場映画と同じ35ミリフィルムで60分の映画をオーダーメード製作できる変わり種福袋を売り出す。
これは今年10月に、業務提携した松竹とのコラボレーションで、スタッフ、キャストには日本映画で活躍するプロを起用。企画からシナリオ、撮影まで、一般映画と同じプロセスで7カ月かけてじっくり撮影する。
タイプは2種類。自分の半生を描く自分史映画か、スター気分で主役を演じるラブロマンスやサスペンスの劇映画。いずれも完成後は松竹系劇場で完成披露試写会やパーティーまで行う本格派だ。家族やペットを出演させることも可能。いわば、松竹映画の伝統が培った技で自分ひとりのための映画を、プロを使って製作できる「自主映画」だ。
同店顧客サービス部販売促進担当課長の塩田秀雄さんは、「この企画はお客さまの思いを実現する顧客サービスとして発想したもの。お客さまの人生を松竹の高質な映画としてフィルムに焼き付けることにはニーズがあると考えていた」と説明する。
2年前にも一体100万円均一で売り出した「銅像制作」に多数の申し込みがあった。創業社長や富裕層には自分の足跡を形として残したいニーズがあるのだと言う。
映画好きならぜひともかなえたい夢だが、監督や出演者が誰になるのかも気になる。
「松竹映画なら、監督は『寅さん』シリーズの山田洋次監督で、共演は松坂慶子!」というオーダーもあり得るが…。
その点について、松竹経営情報企画室の下村忠男部長は、「スタッフ、キャストは松竹に決めさせて頂きます。監督は劇場映画での監督経験がある当社社員が担当し、キャストには一般映画で『見たことがある俳優』が出演します。山田監督やスター女優に発注する場合は、“オプション価格”が発生することも。ただし、本人がその仕事を受けるかどうかは別です」と説明。さらなる夢の実現も、カネ次第ということか。また作品の著作権は松竹に帰属し、劇場での有料上映や一般配給など、商用目的には使えないという条件もつく。
1億円という価格にもかかわらず、三越には既に問い合わせが2件あったという。
「もちろん福袋ですから、価格的にはかなりお安くなっています。今後、『自分史映画』をレギュラー商品にする予定もあります」と塩田課長。
自分の生きた証を残したい人、スターになりたい人にとっては、1億円も高くはないか…。
ZAKZAK

貧富の差が激しくなると言われるこれからの日本。
金持ちが道楽で自分の映画を作る時代が到来する訳です。
ルネッサンス期の多くの芸術も、金持ちのパトロンがいたからこそ成立したのですから、この流れが面白い映画を生むことになるかも・・・・・・・・・。
(いや、なりません!銅像なんか好きこのんで作るような輩が映画作っても面白くなるはずがない!)