カンヌ映画祭開幕について

at 2001 05/10 10:48

第54回カンヌ国際映画祭が9日夜(日本時間10日未明)、フランス・カンヌで開幕しました。今回は、パルムドール(最高賞)を争うコンペティション部門に、今村昌平監督「赤い橋の下のぬるい水」、青山真治監督「月の砂漠」、是枝裕和監督「ディスタンス」の3作品が招待されるなど話題になっております。パルムドールなどの主要各賞は21日未明(現地20日夜)に発表の予定。


師範代としては、今村昌平の3度目のチャレンジには不満があります。2度もグランプリとったんだから、もう他の監督にチャンスをやれよ!!
(そう思って、コンペティション参加者をみたら、ホー・シャオシェンやデビット・リンチなどの名前も・・・・・・おいおい!あんたら、もう有名だろう!)
今村昌平たちのクラスだったら、審査委員長をやってもいいくらいです。
要は興行の問題なのです。カンヌで賞を獲れば日本国内のプロモーションにとって大きいから・・・・・。インディペンデントの映画作家は、映画祭を利用してプロモしないと、ハリウッド・メジャーに対抗できないのです。
つまりは、シネコンVS単館系の図式の巨大版が世界中で繰り広げられている訳です。
現代のフィルムフェスは、宣伝のための映画祭なのです。これはカンヌだけの話ではありません。カンヌなんてまだましなほうです。どこかの国で秋にやっている映画祭なんて何の意味があるんだろう・・・・・・。


だからさぁ、いい加減、海外で賞をとったから、有難がるのはやめようよ!
「○○賞受賞」という宣伝文句は、つまりは観客をバカにしてるんだぞ!
信じられるのは、己の感覚のみです。すべての先入観は、映画の敵なり!
オープニング上映された「ムーランルージュ」の様子をニュースで観ながら、そんなことを考えた師範代です。